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2013年 4月 「ちょっと一工夫!パソコン内を整理して快適に作業を行おう!」
中小企業診断士 菅生 將人
メールはsugo@consulart.jp
まで願います。
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私は経営コンサルタントとして独立する以前は築地市場内の荷受で魚の販売を行っていました。仕事柄、パソコンの使用経験がほとんどありませんでした。
経営コンサルタントは日々、パソコンを使用してデータ分析をしたり、報告書を執筆したりします。独立当初は、パソコンを使用し仕事をすることにかなり苦労しました。
そこで、パソコンの作業スピードを向上させるために、先輩コンサルタントに作業効率化のコツを教えてもらい、また周りのコンサルタントの工夫を真似て覚えてきました。
ここでは、初歩的でかつ効果的な工夫を紹介いたします。パソコンが苦手な方の作業効率化のヒントになれば幸いです。
(使用するOSはWindows7、マイクロソフトのOfficeは2010を想定しています)
●「作る作業」と「探す作業」に時間を浪費する
パソコン作業で時間を浪費するのは、大きく分けて「作る作業」と「探す作業」ではないでしょうか。
作る作業とは、報告書の作成や、メールの作成などのことです。
探す作業とは、パソコン内に保存した資料を探すことや、確認すべきメールを探しチェックすることなどです。
そこで、「作る作業」や「探す作業」の効率化のための工夫を5つ紹介いたします。
1.よく使うソフトにショートカットキーを設定
OutlookやWordなど、よく使うソフトを立ち上げるショートカットキーを設定しておけば、速やかに作業を開始できます。
一例として、Outlookにショートカットキーを作成してみましょう。
設定方法は、「スタート」→「全てのプログラム」→「Microsoft Office」と順にクリックし「Microsoft Outlook 2010」にカーソルを合わせて右クリックをし「プロパティ(R)」をクリックします。
プロパティの画面が出たらショートカットのタブの「ショートカットキー(k)」をクリックし、設定したい好みのショートカットキーを押します。設定できるショートカットキーは「ctrl+alt+任意の文字」などです。画面上に設定したショートカットキーが表示されるので確認し「適用」→「OK」とクリックします。
2.よく使う語句は「単語登録」で短縮入力
メール作成時などに入力する機会が多い語句(挨拶文やメールアドレスなど)は単語登録をしておくことで、任意の文字(2〜3文字)を入力し変換するだけで済み、全てを入力する手間が省けます。
例えば、「いつ」と入力するだけで、「いつもお世話になっております、コンサラートの菅生です。」と変換できるようになります。
設定方法は、パソコン画面の右下のツールバーにある「ツールのアイコン」→「単語の登録(W)」とクリックします。(ツールのアイコンの表示がない場合はkanaの右側の「 」をクリックすると出てきます)
「単語の登録」画面に移動したら、登録したい語句を「単語(D)」に、元となる文字を「よみ(R)」に入力し「登録(A)」をクリックします。※よみを1文字で設定すると、その文字を入力した際に常に変換され煩わしいので、2〜3文字をお勧めします。
また、登録したい語句を選択しながら、設定を開始すると、「単語の登録」画面を開いた際に、すでに「単語(D)」の部分に指定した語句が入力されているため便利です。
3.ウィンドウのサイズをワンタッチで変更する
ディスプレイを半分ずつ使用し作業を行う際はウィンドウサイズ変更のショートカットキーが便利です。ホームページの内容をみながら、報告書を作成する時などに試してください。ワンタッチでサイズ変更ができ快適に作業を行えます。
操作は簡単。「Windowsキー+ →」を押すだけです。1度押すとアクティブなウィンドウが右半分に移動、2度押すと左半分に移動、3度押すと元のサイズに変更されます。
※ Windowsキー…旗のマークの付いたキーです。
4.ファイルを探しやすくする整理方法
ファイルを探しやすくするためには保存時点で工夫が必要です。ファイル名を工夫し保存することで、必要な時に簡単に探すことができます。
【保存の際の手順】
@ フォルダを2つ作ります。
作業途中のファイルを保存する「作業中フォルダ」と、完成したファイルを保存する「保管用フォルダ」を2つ作成します。
Aファイルの名前の付け方にルールを決めます。
ファイルを探す際のヒントになるよう「作成日-顧客名の頭の2文字-作成者のイニシャル2文字-ファイルの題名-ヴァージョンNo」とします。
例)「120401-同友-MS-パソコン仕事術4月号-1.0」
B名前を付けたファイルを「作業中フォルダ」か「保管用フォルダ」に保存します。
【検索の際の手順】
@ ファイルを保存したフォルダを開きます。
A フォルダ内の右上にある検索ボックスに資料の検索ワード(顧客名、ファイルの題名など)を入力します。※いくつかの検索ワードを、スペースを開けながら入力し、検索することがコツです。単語のみでも検索できるため便利です。
B自動で資料が検索されます。
5.受信メールを複数フォルダに自動仕分けする
日々のメールチェックは、大変な作業です。確認すべきメールがすぐに探せるよう、メール仕分け機能を利用し、自動でいくつかのフォルダに振り分けておくと便利です。
筆者は通常のメール、メーリングリストを利用して送付されたメール、メールマガジンを3種類のフォルダに仕分けし、優先順位をつけ、時間がある時に確認・返信を行っています。
ここでは、メーリングリストを利用して送付されたメールとメールマガジンを自動で仕分けする際の設定方法を説明します。
@ 仕分先のフォルダを作成します
Outlookを開き、「フォルダー」→「新しいフォルダー」とクリックすると「新しいフォルダーの作成」のダイアログボックスが出てくるので「名前(N)」を入力し、「フォルダーを作成する場所」を選択し、「OK」をクリックします。
A 仕分けルールを設定します。
〜メーリングリストの場合〜
仕分けをしたいメーリングリストのメールを選択し、ホームタブの「ルール」→「次の宛先へのメッセージを常に移動する」をクリックします。
「仕分ルールと通知」のダイアログボックスが出たら、仕分け先のフォルダを選択して「OK」をクリックします。
〜メールマガジンの場合〜
仕分けをしたいメールマガジンを選択し、ホームタブの「ルール」→「次の差出人からのメッセージを常に移動する」をクリック。「仕分ルールと通知」のダイアログボックスが出たら、移動したいフォルダを選択して「OK」をクリックします。
いかがでしょうか。初歩的でかつ効果的な工夫を5つ紹介しました。気に入ったものがあれば、是非試してください。パソコン作業を効率化するには、ちょっとした工夫の積み重ねが必要ではないでしょうか。
(出典)
企業診断平成24年4月号「即効!パソコン仕事術」菅生將人/著
中小企業診断士、調理師、インキュベーションマネーシャー:菅生 將人
メールはsugo@consulart.jp
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