特定非営利法人東京都港区中小企業経営支援協会NPOみなと経営支援


●2009年9月商店街支援の流れが変わりました

●2009年9月商店街支援の流れが変わりました

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「 商店街支援の流れが変わりました 」

〜商店街活動の情報発信力強化のおすすめ〜

中小企業診断士 柴原 廣次(E-mail:shiba7@mbm.nifty.com)

■―――――――――――――――――――NPOみなと経営支援協会―■

1.政策転換

昨年まで、国の地域商店街活性化支援は、「中心市街地活性化法」による中心市街地の活性化政策に重点が置かれていました。しかし、平成21年度は、政策転換され、内容が「地域住民へ満足を与えることができる商店街」への支援へと変化しました。

法律のタイトルは、「商店街の活性化のための地域住民の需要に応じた事業活動の促進に関する法律」(平成21年7月15日公布、8月1日施行)です。

とは言うものの、商店街が地域住民の満足のためにサービスの提供をすることは、商売繁盛の基本ですから、随分と努力を重ねているのが現状です。政策転換というより、国の政策が現状をキャッチアップしてくれたと理解した方が良いかもしれません。

2.商店街としての発想転換

商店街組織としての活動は、アーケードや街路灯の商業基盤の維持・管理などのインフラ整備から、今後は以下のようなソフトでキメの細かい対応に重点が移ります。
1)イベント
2)まちづくり活動
3)地域文化の振興、保全・継承、新たな文化づくり、
4)子育て関連サービス
5)高齢者支援サービス
6)特産品づくり・地方産品の紹介など

もちろん商店街組織がすべてをカバーすることには無理があります。産官学連携、地域貢献に意欲あるコミュニティビジネスの主体(NPO法人、一般社団法人、一般財団法人などの公益法人)などとの連携により、有効な解決策の強化を目指します。

3.商店街活動の情報発信強化のおすすめ

そこで、今回は、商店街が産官学、コミュニティビジネスなどとの連携を進めるため、商店街独自の個性や活動を、行政や地域に対して強く情報発信することをご提案したいと思います。

この機会に立地の特性や文化的背景、商店街・個店の強み・弱みなどを分析し方向性を確認しましょう。

イベントや住みやすいまちづくり、地域づくりへの貢献を強くアピールし、地域内の連携活動を創出します。さらに、住民の域外移転の防止と人口流入策の立案などを併せて、地域住民の目減りを防止します。

人口減少時代では、商店街として、いかに地域住民のニーズを充足し、商圏内居住を継続してもらうかを考える必要があります。商店街ホームページやイベントでのポスター・チラシ、フリーペーパーの配布、プレスリリース発信など、商店街の広報部による戦略的な広報活動の強化が、重要な商店街・地域の発展要因となり得ます。
4.港区のにぎわい商店街成功事例

中小企業庁ホームページ(J‐NET21)に、港区のにぎわい商店街の成功事例として「麻布十番商店街」が掲載されています。その内容の一部をご紹介します。

■麻布十番商店街*の立地と背景

ここは、江戸時代から続く歴史ある商店街です。江戸時代に大名屋敷や武家屋敷の下町として栄えた街は、現在、高級住宅や外資系企業住宅、外国公館などが集積するインターナショナルな街へと変貌しています。現在、店舗数は290、六本木ヒルズに近く、平成10年には、東京メトロの南北線と都営地下鉄大江戸線が乗り入れ、足の便も良くなりました。
’麻布十番商店街’のHPへリンク

■にぎわい商店街
麻布十番商店街は、毎月のようにイベントを行い(年10回、月1回「のみの市」および福引を開催)、地域を盛り上げています。特に毎年8月の週末に行われる「納涼祭り」は、同商店街最大のイベントです。500店以上の夜店が商店街に立ち並び、期間中約60万人が訪れるといわれています。近隣にある各国大使館の協賛で開かれる国際バザールは、30年以上前から開催されている人気企画です。

■にぎわい創出の成功要因:
麻布十番商店街の納涼祭りは、商店街振興組合の手作りで運営。活動資金も各店舗や近隣企業、住民の寄付で成り立っています。「代理店やスポンサーが入っていないので、消防や警察、周囲の企業が協力してくれる」、と振興組合副理事長の渡辺直芳氏は言っておられます。
祭りには、組合に加入していないと出店できません。各店舗の、商店街を活性化させようという努力の継続と協力が今日のにぎわいを作りだしました。さらに、商店街が打ち出した、「文化の融合・ほほえみの街」というコンセプトが、地域住民の心にしっかりマッチしたことも、にぎわい創出の成功要因となっています。


詳しくはこちらから

’赤い靴の女の子「きみちゃん」’のHPへリンク

’赤い靴の女の子「きみちゃん」像’のHPへリンク

以上

中小企業診断士 柴原 廣次(E-mail:shiba7@mbm.nifty.com)

(麻布十番商店街のパティオ十番にある赤い靴の女の子「きみちゃん」像)

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