特定非営利法人東京都港区中小企業経営支援協会NPOみなと経営支援


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■2009年12月24日
東京商工会議所港支部様主催のバス視察会参加について

“かんてんぱぱ”伊奈食品工業&“日本一の宿場街”奈良井宿
バス視察会参加について     (東京商工会議所港支部様主催)

日     程   平成21年11月27日(金)〜28日(土)(1泊2日)
集合時間・場所  午前 8時40分  浜松町バスターミナル (世界貿易センタービル別館1F)
参加者:東京商工会議所港支部会員約30名
(NPOみなと経営支援の参加者:
青木先生、大場先生、佐々木先生、足立先生、藤川先生、篠部先生、飯野先生、沼田)

主旨・目的など
今回の東京商工会議所様主催のバス旅行の主旨・目的などは次のとおりです。
T.伊奈食品工業について: 「会社は社員の幸せのためにある」をモットーに、創業以来一度のリストラもなく、同業者とも戦わず、とことん環境に配慮した工場をつくり、寒天メーカーという斜陽産業の中で48年間増収増益を果たしてきた「かんてんぱぱ」でおなじみの伊那食品工業株式会社の見学です。
U. 蓼科フォーラム:宿泊の東京商工会議所の「蓼科フォーラム」での研修施設などの見学。
V.奈良井宿:江戸時代の華やかな宿場町の街並みを今に伝える「奈良井宿」など。 
W.井筒ワイン工場の見学:工場見学後に、ワインを試食しながら、企業・製品の説明を受ける。
X.東京商工会議所港支部の皆様方含むご一行様との相互交流。etc.
◎ルート及びスケジュールについて:
下表のとおりで、全行程は貸切バスでの移動でした。
 
  
◎概要説明:
当日は、参加者ご一同の日ごろの精進の良さを表すかのような晴天に恵まれ、浜松町バスセンターをほぼ定刻出発した。
T.伊奈食品工業について: 
詳細は、別紙コラム欄に掲載しますが、概要は下記の通りです。
寒天メーカーという斜陽産業のなかで、四八年間増収増益を果たしてきた伊那食品工業。ともすればその業績に目を奪われがちですが、この会社は決して業績本位で今日まで来たわけではありません。

した。歩けないほどの重い病で、結果的に三年間、入院していたといいます。
その三年間、塚越さんは、実にたくさん本を読みました。とくに興味をもって読んだのが経営書や哲学書で、それが、会社を経営するうえで非常に役に立ったといいます。
結核は当時の死亡原因の第一位でしたが、三年後に重い病気が完治し退院できることになりました。
 しかし、高校中退・中学校卒で、三年間も結核で病に伏していた若者を採用してくれるような会社は、なかなか見つかりませんでした。しかし当時、伊那という地域は製材業が盛んで、製材会社になんとか就職することができました。
 その製材会社には関連会社がいくつかありましたが、経営は芳しくなく、銀行の管理下に置かれていた会社や工場が多かったそうです。塚越さんは闘病中に経営学の本で学んだことを実際に生かし、半歩先、一歩先を行くような言動を常にしていたため、「あいつならできるかもしれない」と、抜擢されることになりました。正確に言えば工場長ですが、社長代行という立場で、子会社である寒天会社の再建を任され、派遣されたのです。
 塚越さんが弱冠二十一歳のときでした。それが今の伊那食品工業株式会社の実質創業になるのです。
 当時の「伊那寒天工業」は銀行管理下にあり、実際は残務整理的な会社という感じでした。そんなところに関連会社の実質再建社長として、二十一歳の塚越さんが入っていったのです。
 そこで入院中の三年間に勉強したことを実践しました。「もう二度と太陽の下を歩くことはできない」とさえ思っていた塚越さんです。生きながらえることができる、働くことができるなどとは考えてもいませんでしたから、生きていること、働けること自体に喜びを感じて、会社の誰よりも仕事に精を出したそうです。
 「多くの人が、仕事がいやだとか、苦しいとか言っているのをよく聞きますが、自分とすれば、働けるということ、今日も生きていたということが、うれしくてうれしくて、当時人の三倍は働きました」と言っています。
 自分自身が生死をさまようなど苦労をしたりーダーですから、弱者の立場も、その心境もわかります。塚越さん(当時工場長)の見事なりーダーシップにより、社員のモチベーションは急速に高まっていきました。
万人の社員も危ない目にあわせない
 会社の崩壊の原因は、ほとんどが内部の問題です。外の問題でつぶれた、という会社はありません。
 「お客様が来ないからつぶれた」「売上げが減ったからつぶれた」というのは、結果現象です。内部のどこかに重大な問題があったからこそ、お客様が来なくなり、売上高が減少してしまったのです。組織の崩壊は組織の生産性の問題、もっとはっきり言えば、社員の帰属意識ややる気の問題です。会社に対する社員の不満・不平・不信感が、大きな原因の一つなのです。
 そのことを考えると、生死をさまよった塚越さんが誰よりも慟くという姿勢は、従業員に対しての最大のモチベーションになったのではないでしょうか。
 結果的にその年、「手の施しようがない」とまで言われていた「伊那寒天工業」は、若干とはいえ利益を出すことができました。その年をスタートに、以後48年というもの連続増収増益という驚異的な記録になるのです。
 ・・・・・・・・・・
 「私たちのために、そこまでやってくれるのか……」
 こういう社長のもとでは社員が一丸となって働くでしょうし、それが48年の増収増益につながっていったのだと思います。
 要は、この会社は社員満足度も、地域満足度も、そしてお客様の満足度も、とてつもなく高いのです。
目先の利益よりも継続を心がけて
塚越会長の座右の銘は、二宮尊徳の次のような言葉だそうです。
遠くをはかる者は富み
近くをはかる者は貧す
それ遠きをはかる者は百年のために杉苗を植う。
まして春まきて秋実る物においてや。
故に富有り。
近くをはかる者は
春植えて秋実る物をも尚遠しとして植えず
唯眼前の利に迷うてまかずして取り
植えずして刈り取る事のみ眼につく。
故に貧窮す。
目先の利益に走らず、数年、数十年、また、100年カレンダーではありませんが、100年先を視野に入れた長い目で経営をしていこうという気概が伝わってきます。
これは年輪経営、盆栽経営を標榜している伊那食品工業のモットーなのです。
 木の年輪は、ゆっくりとした地道な成長に合わせて、毎年一つひとつ刻まれていきます。
そうして大木になっていく。
 異常な成長で一気に大きな年輪を刻む木は、その後の風雪に耐えることなどできないのです。
 それをビジネスになぞらえたのが「年輪経営」なのです。ブームや一時のトレンドに翻弄されて、そのときは急激に売上げを仲ばしたとしても、必ず揺り戻しがくる。塚越会長と後継者である井上社長は、それを肝に銘じながら今日までやってきました。
 「スピード違反もそうでしょう。本人が事故にあうだけでなく、まわりの人にも大きな迷惑をかけます。経営もそれと同じです。急成長して大きくなった会社は、いつか必ず、取引先や顧客、そして社員に迷惑をかけることになるのです」
 伊那市民の誇りであり、日本が誇りにしたい会社、伊那食品工業の塚越会長が掲げた理念は、これからも綿々と受け継がれていくことでしょう。

◎まとめ
以上については、上記スケジュールの「伊奈食品工業滑ロ山取締役」の講演会@及び「日本でいちばん大切にしたい会社」(坂本光司著、あさ出版)をも参考にまとめたものです。
要は、伊那食品工業の業績含めた素晴らしさについては、上述のような素晴らしい企業文化と(大企業が進出できないような)“かんてん“というニッチの技術・製品を事業ドメインとし、更に良いマーケティングとの相乗効果であると感じた次第です。
なお、伊那食品工業の素晴らしさの詳細については、上述の「伊奈食品工業滑ロ山取締役」の講演会@の補足説明も含め、当HPのコラム欄に別途掲載予定ですので宜しく。

U. 蓼科フォーラム:
 東京商工会議所の当「蓼科フォーラム」は、雄大な八ケ岳をバックに、諏訪湖、白樺湖など四季おりおりの風情と自然環境に恵まれ各種研修機器を備えた、あらゆる企業研修に対応できる研修施設として、また、様々なレジャースポットに囲まれた地のりを活かし、会員企業の福利厚生施設として、会員企業の社員やご家族が利用される施設です。
 東京商工会議所の職員の方から施設内を説明・案内されましたが、更に夕食後の同施設内「ラウンジ」でのカラオケなどを媒介としての楽しい懇親会もありました。

V.中山道―奈良井宿:(文部科学省選定重要伝統的建造物群保存地区)

 現地ガイドから下記の「奈良井宿ご案内」図をもとに次のような概要の説明があった。
 奈良井宿は鳥居峠上りロの鎮神社を京都側の入口とし、奈良井川に沿って緩やかに下りながら約1キロメートルの中山道沿いに町並が形成されている。たぶん日本一長い宿場通りです。
 昭和43年、近世の民家として高い評価を受けた中村邸は、川崎市、日本民家園への移設が決まっていた。しかし、奈良井の地にあってこそ存在価値があるとの考えが村の中でおこり、官・民・学関係者が一体となり、身近な歴史的資産の再確認、継承、維持のための努力が手探りで始まった。これは、日本における歴史的居住環境再生への取組みのさきがけでもあった。昭和50年に文化財保護法が制定され、伝統的建造物群保存地区制度が発足すると、これをうけて町並み保存対策調査報告書が刊行され、それをもとに昭和53年2月に保存条例を施行され、同時に地区の保存計画を定め同年5月31日には国の重要伝統的建造物群保存地区(重伝達地区)の選定を受けた。それを継承した現在の人々の地域づくりにかける熱意の象徴・記念碑ともいえるものであるとのことです。
 平成20年3月現在では、全国で83地区が選定されています。平成元年「手づくり郷土賞」を国土交通大臣より受けております。 平成19年日本の歴史的風土を伝える「美しい日本の歴史的風土百選」に選定されました。
 以上の説明の後、各々散策し昼食は、一緒に懇談を交え行いました。

上記拡大図は、次のURLをクリックしご覧下さい。ホムページ:■ホームページへリンクへ

W.井筒ワイン工場の見学:
 井筒ワインの概要は次ページの「井筒ワインの概要」のとおりです。工場見学後に、ワインを試食しながら、説明及び質疑応答が以下の通りであった。
1.「ワインは健康に良い!」
 赤ワインは、ポリフェノールが入っているので、血液サラサラで健康に良いと云われている、とのことです。 白ワインについては、殺菌効果があると云われている、とのことです。
2. ‘井筒ワイン’の位置づけについて
 ワインの原料のブドウの産地は、当塩尻市中心です。当地は、例えば甲州ワインのブドウの産地の山梨と比べ、高地であり高地特有の限定されたブドウの品種を原料としていた。しかし昨今、地球温暖化により幅広いブドウの品種の栽培も可能となった。
当塩尻市は(ブドウ農家へは自由競争原理を取っている山梨の大企業ワインと比べ)ブドウ農家への価格保証政策?を取っている。従ってブドウを買い上げるなどして農家への優遇政策をとっている、とのことです。
3.井筒ワインの製品などについて
赤ワイン、白ワインを試飲してみて、甘口、辛口、しぶみなどいろいろありました。
詳細は、下記URLをクリックしご覧ください。
ホームページ:■ホームページへリンクへ



X.東京商工会議所港支部の皆様方含むご一行様との相互交流:

今般、東京商工会議所港支部の皆様方含むご一行様との相互交流は、大変有意義だったことは、以上のことからも申すまでもありません。
改めて、東京商工会議所港支部の事務局長様始めご一同行様へ深謝致します。
この想いは、参加者一同の総意と思っておりますが、いかがでしょうか?
誠にありがとうございました。                         沼田邦男記

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